日本ITストラテジスト協会オープンフォーラム2007 [2007年12月7日]

2019年6月10日

日本システムアナリスト協会(JSAG)2007年関東支部オープンフォーラム開催報告

「今、求められるITストラテジスト」

1.日時

2007年12月9日(日) 13時~17時
(開場 12:30)
2.主催

日本システムアナリスト協会 関東支部

3.後援

ITコーディネータ協会
上級システムアドミニストレータ連絡会
 

4.プログラム

 

 
       会場風景                   司会:齋尾和徳

【講演内容】

13:00~13:15 全国会長挨拶、関東支部挨拶

冒頭、JSAG安藤会長より当日本システムアナリスト協会のメンバー構成と活動状況についての紹介があり、今後の情報処理技術者試験制度の変革に対する当協会の変化についての話がありました。

その後JSAG阿部関東支部長から今回のオープンフォーラムが4回目の開催となる旨の紹介とIT業界の厳しい環境についての話がありました。

 
    JSAG会長;安藤秀樹           JSAG関東支部長:阿部智英子


13:15~14:45
【講演1】IPA情報処理技術者試験センター
副センター長 林 佐利様

 
高度IT人材への道標  ~情報処理技術者試験はどう変わるのか~

今回は新試験制度審議委員会が2007年9月にまとめた内容のご紹介をいただきました。 

I T人材を巡る構造の変化についてはIT人材を巡る様々な構造変化に対応できる、今後5年から10年後を見据えた人材育成が必要となってきており、とくにグローバルな観点からは、日本のIT人材は質で世界と対抗していかなければならず、
アーキテクト、デザインアナリストや設計者など上流工程を担える人材を 育成していく必要があります。

以上のような構造の変化を踏まえ、我が国の高度IT人材の展望についてはスキル面、知識面で他の国々と比較すると弱い側面もあり、また一方ではIT・アプリケーション知識に加え、
ビジネスモデルを作り出す創造性、業務モデルを構築する力や、知的資産保護、契約など 関連法律知識を持ったダブルスタンダード、トリプルスタンダードの人材が必要となってきております。さらに利用者側のIT人材においてもIT活用に関するリテラシー、戦略立案力、一定の技術知識や
業務の定義能力となど提供者側とほぼ同一のリテラシーが必要です。

このような人材を継続的に育成するために、それぞれの人材モデルに必要なスキルセットを可視化できるようにします。
今後は情報処理試験制度とスキル標準が有機的に結びつき、提言された人材を評価するツールとして新たな試験制度に生まれ変わります。

新しい情報処理技術者試験は 共通キャリア・スキルフレームワークに基づいて他のスキル標準との関連を判りやすくしていくとともに、ITに携わる人全てが持っておいてほしい知識を問うITパスポート試験を創設しました。また組込みシステムの重要性の高まりに対応して、各試験でも組込みに係る知識を問う問題を入れていくことや、受験者の利便性向上策として、CBT(Computer
Based Testing)の導入など様々な取り組みを行っております。

今後の予定としましては、平成19年12月中旬を目途に新試験制度の最終報告を公表、別途ITパスポート試験のサンプル問題も公表、順次、新試験制度の説明会を全国で開催予定、平成20年4月を目途に、主に対象者像が変わる試験についてのサンプル問題を公表などを予定しております。

今後の情報処理技術者試験にご期待ください。という言葉で締めくくられました。


       林 佐利 様


15:00~16:00
【講演2】 日経BP社 
日経情報ストラテジー編集長 多田 和市様

 戦略転換点を見誤るな  事実の正確な把握こそ、第一歩
 

本日の講演内容は本年10月に実施されました「競争戦略」について戦略家という人のご紹介と戦略について以下ご披露を頂きました。

最初に、競争に勝つためのひとつの考え方として
?他社とは違うことを実行する。いわゆる差別化戦略です。
?他社とは違うやり方でやる。オペレーション部分で先進性を出すものです。
の2通りがあります。

次に戦略を転換し成功した事例です。

北海道日本ハムファイターズが戦略を大転換してファン獲得に成功し、パリーグで2連覇を達成した例や、セコムが社業が絶好調の時に先回りして戦略転換をした例に加えて、インターネット時代の会社の平均寿命の調査では、日本企業 7年、米国企業 5年
という結果がでています。 変化は激しくなっており、企業は変化に対応できなければ消えてしまう、という厳しいご指摘もありました。

次の戦略転換の事例は、意思決定のスピードとそれを実現するための「見える化」の事例をご紹介いただきました。
・コマツは変動コスト(材料費)と固定コスト(本社部門の費用)を厳密に分割するなど、経営の見える化を実施しました。建設機械にGPS(全地球測位システム)を搭載し稼動状況を正確に把握できていたために、中国で需要が落ち込んだ時に、その状況をタイムリーに把握でき、素早く対応出来ました。
・カルビーは商品の鮮度に着目
 商品の店頭鮮度が高まるということは在庫回転数が上がる結果在庫が減り、利益が向上する、という発想です。そして店頭鮮度の事実を正確に把握するために。約240名の女性社員が調査にあたっています。

次の戦略の事例は、大手と違うやり方を選択したもので、日亜化学工業青色発光ダイオードの実用化に向けたご紹介を頂きました。具体的には「他社が選ばない難しいアプローチ」のご紹介を頂きました。その他リーダーの強みを弱みに変える事例として、アスクルの無店舗の仕組みや松井証券の無店舗のオンライン証券のご紹介がありました。

まとめとして
・現状を正確に把握する。
・大手とは違うやり方を選ぶ、他者と同じことはしない。
・ストラテジストの優劣は、現状の把握力で決まる。
という点を強調され、ユーザー側でもベンダー側でも優れたIT人材は現状の業務やその問題点がどこにあるかということを把握する力が必要になるという言葉で締めくくられました。


      多田 和市様


16:00~17:00
SABOK報告&日本システムアナリスト協会の発表

・アンケート報告
報処理技術者試験においてシステムアナリスト消え、ITストラテジスト試験が新設されることとなりました。ストラテジストの位置付けや役割等がどのように認識されているかを調査し、今後の活動の参考としました。
主な回答のプロフィールは以下のとおりです。

新試験制度になることを知っている人は多いですが、その内容をよく読んだという人は割と少ない点と、新試験制度でシステムアナリストと上級システムアドミニストレータが廃止されることについては「良くなると思う人」と「悪くなると思う人」は拮抗していることがあげられます。

一方ストラテジストの人物像として一定のモデルはあるものの、ストラテジストのイメージについては、現場との乖離を危惧している感があります。ストラテジストの今後については、認知度の拡大が課題であると考えられているようです。

・SABOK報告
SABOKは昨年よりシステムアナリストの人材像、役割を明確にした上で必要な知識・スキルを体系化しようとしています。
PMBOKはきれいに知識体系が整理されていますが、SABOKは知識体系をきれいに並べるだけではなく、実務に関係深い知識体系を整理したいと考えています。

実施すべき役割を明確にして、そのタスクを洗い出していきたいと考えています。
システムアナリストがストラテジストへ変更するにあたってはシステムを作るだけではなくヒューマンスキルやコンセプチュアルスキルも洗い出していきたいと思います。
ただしこの分野はシステムアナリストに限った話ではないので、余裕あればやっていきたいと思っています。

 
  アンケート報告:谷口 浩章          SABOK報告:田中浩之


17:00 閉会
 

5.懇親会

 
                     懇親会風景

クイズ(司会&出題者:庄司 敏浩)

今年も講演内容からの難問には悩まされました。

芸能問題では易しいのか難しいのかよくわかりませんが、明らかに特定の回答者が集中して答えていたように思います。皆さん来年に備えて芸能関係の知識も増やしておきましょう。

クイズの景品として多数の書籍等の供出があり今年も大変盛り上がりました。

庄司さん、毎回楽しいクイズの出題ありがとうございました。  
 

6.本フォーラム実行委員

 

( 1)実行委員長    阿部智英子
( 2)受付、会計     辻本一、竹内政恵
( 3)申込み受付     後藤拓郎
( 4)来賓係        中西佳世子
( 5)名簿管理      後藤拓郎
( 6)司会         齋尾和徳
( 7)資料作成      山口正志、谷口浩章、田中浩之、阿部智英子      
( 8)会場係り       青山あずみ
( 9)当日記録      久保田勝
(10)タイムキーパー  林公恵
(11)写真撮影      山口正志、久手堅憲之
(12)Web担当      二宮和彦、森田善和、山口正志
(13)ITC修了証担当  銘苅康弘
(14)懇親会司会     庄司敏浩

 


多数のご参加を頂きましてありがとうございました。