JISTA関西支部2024年9月度定例会　ナースコールのデジタル化の遷移と医療DXの課題点

医療・福祉の分野で使用される情報通信システムのメーカーで執行役員としてご活躍されている立場から、医療DXについてさまざまな視点からお話をいただきました。

まずは、ナースコールの遷移。1955年のブザーホンタイプに始まり、卓上型、壁掛け型、ハンディタイプという歴史をご紹介いただきました。現在では、電子カルテやベッドサイド表示器、スタッフステーションの大型ディスプレイとの連携や、生体情報モニター、ＡＩカメラ、スマートポンプの活用により、患者さんのさまざまな情報を医療スタッフに伝える機能が充実しています。

また、医療や福祉の分野の労働生産性の低さや、診療報酬制度に守られていることの問題点、看護職員配置基準など、興味深い話題が多々ありました。DX推進と言いながら、紙の書類での決裁や、押印が根強く残る現状。戦略や業務分析面での課題にも言及されていました。人財戦略の分析や、人とロボットの共創など、未来につながる話もありました。質疑応答では、「働き方、リモート看護」「カメラでの患者とスタッフの判別」などが話題となり、非常に活発な時間となりました。